タマチカのホームページ

多摩の知覚なヒトたちの会


タマチカとは?
知覚に関する研究発表や読み会をする会です.中央大学文学部山口研究室にて,年3~5回程度の頻度で開かれています.当初は参加者の殆どが多摩地区在住だったので,多摩の知覚なヒトたちの会(略してタマチカ)という名前になったようです.多摩在住の方でなくても参加可能ですので,ご興味のある方はぜひご参加下さい.


【2021年度第1回】

日時:2021年 11月22日(月)14:00〜17:00
Zoomミーティング開催

(1) 講師:中村 杏奈先生(立命館大学OIC総合研究機構 客員研究員)

タイトル:他者の感情顔に対する脳・身体の反応-個人差の検討からメカニズムの解明へ- 

要旨:発表者は、顔(と、ときどき声)に表れる感情に対する反応を行動・脳機能・生理反応の観点から 検討している。これまで、抑うつ気分といったメンタルヘルスの状態から、移住といった社会的な 変化を含む、個人の状態に伴う反応の違いに着目してきた。最近は生理計測の手法を用いることで、 表情認知一般のメカニズムの検討も行なっている。今回これらの成果についてまとめるとともに、 今後の展望について議論する。

(2) 講師:向井 香瑛先生(早稲田大学理工学術院 特別研究員PD)

タイトル:他者からの影響度マップ作成の試み

要旨:私たちは,日常生活や仕事場などで他者とほどよい距離を保ちながらコミュニケーションをとっている。 この対人間距離は他者との関係性に応じて変化することが知られており,相手との関係性を規定因と 考えられている。対人間距離の範囲は全方位に及ぶとされるが,空間的な影響度を詳細に検討した報告は少ない。 私は現在,他者からの空間的な影響度をマップとして表現することで,他者の存在が自己に与える影響の一端を 明らかにできるのではないかと考えている。今回の発表では,この試みのはじめの一歩として進めている研究に ついて紹介したい。

(3) 講師:都地 裕樹先生(中央大学研究開発機構 機構助教)

タイトル:他者視線認知に社交不安傾向が与える影響

要旨:他者の感情や意図を読み取ったり伝えたりする能力は、他者とコミュニケーションをとり、社会生活を営む上で 必要不可欠である。社交不安症はコミュニケーション、特に対面コミュニケーションに不安を想起し過度の恐怖を 抱く精神疾患である.社交不安症者は他者視線によって不安を想起したり、他者視線を避けたりすることが報告 されており、視線に対して特異的な認知処理をしている可能性が示唆されている.しかし,他者視線の認知処理が どのように行われているかはいまだ十分に明らかになっていない。本講演では、他者視線認知に社交不安傾向の 与える影響を調べるため、他者視線に対する脳・自律神経系の活動を計測した研究を発表する。

【2021年度第2回】

日時:2021年 12月17日(金)16:00〜17:30
Zoomミーティング開催

講師:村山 司先生(東海大学海洋学部教授)

タイトル:シャチに見る「ヒトらしさ」

要旨:高度に水中生活に適応したハクジラ類は優れた知的特性を有することが知られていますが,とりわけシャチは複雑な社会性を持ち,これまで海(野生)ではさまざまな知的とも思える行動が観察されてきました.これに対し,飼育下におけるシャチの研究例は少なく,彼らの知的特性については未知な部分も少なくありません.そこで本講演では,まずシャチとはどのような動物なのかを概観しながら,野生における群れや狩りのしかたにみられる彼らの知的さを物語る行動を紹介します.それとともに,ほかの海獣類との対比も含めながら,演者が行っている飼育下のシャチにおける認知に関する研究について紹介していきます.そこにはヒトにも似た特性を垣間見ることができます.

【2021年度第3回】

日時:2022年 1月31日(月)16:00〜17:30
Zoomミーティング開催

講師:川合 伸幸先生(名古屋大学教授)

タイトル:生得的な脅威を検出する視覚機構とその進化

要旨:ヒトは脅威の対象(怒り顔や危険な動物)をすばやく見つけます。このことで危険から遠ざかり生存しやすくなりますが、これは経験によって学習した情動反応なのか、生得的な脅威感知機構のどちらによるものでしょうか。ヒトはさまざまな対象を怖れますが、誰もが怖がる対象があります。それがヘビです。いまでも毎年多くの人がヘビによって命を落としていますが、霊長類が出現した頃から私たちの祖先の捕食者だったのが唯一ヘビなのです。サルやヒト幼児・成人が、ヘビをどのように検出・認識しているかを、行動実験や脳波の実験によって調べてきました。これらの一連の研究をご紹介します。 これらの研究結果は、霊長類がヘビの補食圧に対抗するために脳の視覚システムを進化させて、ヘビを早く正確に見つけるようになったと考えるヘビ検出理論を支持するものです。その理論のほかに、ヘビのどの視覚特徴が早く正確な検出を担うかや、皮質でかなり速い処理をしているとの仮説も(時間があれば)お示しします。

【2021年度第4回】

日時:2022年 2月28日(月)16:00〜17:30
Zoomミーティング開催

講師:足立 幾磨先生(京都大学霊長類研究所准教授)

タイトル:霊長類における視覚認知について~顔知覚を中心に~

要旨:動物の身体や行動、また社会様式と同様に,こころの働きも進化の産物である。こころは化石からは直接的に観察できないため、比較認知科学という学問領域では、現存する様々な動物種を対象とした比較研究の中でこころの進化的側面にアプローチをおこなっている。中でもヒトと進化的に近縁な霊長類はヒトの認知様式の進化を考えるうえで重要な標的種群である。そこで本講演では、重要な社会的刺激である「顔」の知覚様式を中心的な話題に据えつつ、霊長類の視覚認知についての研究の紹介をする。



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